修学旅行の写真で一番先生がはしゃいでんの
アルバム見返す度初めは率直に嫌だったけど
厚紙を買ってきて
出来る限りデフォルメされていない
それでいて扇情的にはならないような
チンコの形にくり抜いて
その中に先生を収めたら
生徒を差し置いてはしゃいだ教師が
罰でチンコの形にされてるみたいで
面白くって許せるようになったんだけど
それ見てるうち段々と
チンコが罰則ということばかり憶えて
俺のチンコとは罰なのだ
持っていることは恥なのだ
この恥を精算せねばならぬのだ
この恥を人と分かち合ってはならぬのだ
とばかり考える方に向かってしまって
高校では上手く青春を謳歌できなくて
やっと罰則という記憶から抜け出した大学で
青春を恋愛を謳歌するぞと思って
積極的に人と話して
お前サークル棟に住んでんのかと言われる程
大学お笑いと軽音楽サークル
掛け持ってどっちも熱心に打ち込んで
教授ともいい関係築けてて
ゼミでも凄く楽しんで
徹夜で麻雀して
バイトと麻雀しかしてないわって会話と
転がった缶ビールを拾う
よくもまあマンネリしないよなあと
言いたくなる程の前進しない
日々の輪っかを回り続けるのが
本当に楽しかったのに
そして恋人が出来て
そのうちそういった行為もする流れになって
いざ恋人を貫かんと
怒張する己のチンコを見やると
あの日精算した罰が抜け落ちて
単なる先生の顔のみが鮮烈に浮かび
突如彼女を貫くのが
己のチンコではなく
先生を映したチンコ
いやチンコですらなくて
先生を乗せた小さな小さな
マジックミラーロケットで
正直に寝盗られにすらならない
このいびつさに
嫌気がさして
でも引くに引けなくて
そのまま行為に及んだら
慎重になったのが如何せん
彼女には思いやりに感じたらしく
終わったあと凄く良かったみたいな話を
枕でされたときふと
これは先生の授業なのでは
チンコに乗り移った先生による授業で
先生はまだ俺を導いてくれていたのではと
その優しさに気づき
感涙を誘われ目に涙を溜めると
天井に何故かチンコが
先生の乗ったチンコロケットが見えそこで
これまでの僕の歩んできた道のりとは
不器用だけど一生懸命頑張れて
その傍らには常にチンコの
いや先生のイメージが付き添っていて
ということはつまり
あの高校時代も
輝かしい大学生活も
皆このチンコに導かれるまま
進んできたにすぎないと気付くと
涙は引っ込み
拳に力が入り
モヤモヤとした心の雲が
色をつけ大きくなり嵐を呼び
稲妻がチンコを刺激して
勃起したそれを彼女が発見して
なんとなしに微笑んだので
かつて都合よく改変した修学旅行の思い出に
これから思い出になるはずの営みが
全部めちゃくちゃにされてしまうという
そのレールに今乗っていることに気づき
その穢れが今後も一生
僕のチンコにつきまとい続けると思うと
そうした穢れの及ばないのは
先生がチンコを乗っ取るよりも過去だけで
その上で残ってる最後のただ純粋に楽しかった思い出が中学の修学旅行なのに先生がはしゃいでるのが今過去一新鮮に許せてないです！

無料の雑誌をありがとうございました

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