【第6弾】あの大喜利プレイヤーに直撃インタビューしてみた

インタビュー

どうも笑うモールス信号です。

大喜利プレイヤーにインタビューをする企画の第6弾です。

今回インタビューさせていただいたのは、このGiriNewSのインタビュー記事内でも何度も名前が挙がり、多くの大喜利プレイヤーの目標となっているこの方です。


エコノミーさん

好きな大喜利プレイヤーを聞かれたらまず外すことができないのがエコノミーさんだと思います。

インタビューから大喜利への熱意・愛を感じたのははもちろん「ここまで深く考えているのか」と

思わず驚嘆してしまいました。

公にはあまり大喜利について語っている姿を見たことないエコノミーさんに

早速インタビューをしていきたいと思います!

Q1.あなたの大喜利歴と今までの実績を教えてください


2007年の2月頃(大喜利PHPというサイトのwikiで確認しました)に始めたので、もう大喜利歴は15年になります。長考の大喜利はその翌年にネタボケライフというサイトから始めました。 数年前までは大喜利は時期によってのめり込んだり全く手をつけなかったりの繰り返しだったのですが、大喜利プラスというサイトを知って参入(2018年の7月頃です)して以降は誇張ではなく、小考・長考ひっくるめて毎日どこかでボケを考えていますね。自分でもよく続いているなと思います。 それと僕の場合は活動はほぼネット大喜利限定で、生大喜利の参加は全くのゼロ。スプレッドシート大喜利も虎猫さんの主催される会で一度やったきりです(ラパスさんの会で一度見学もしましたが)。

大喜利の主な実績としては、
・大喜利プラス 最高位の10段到達
・ネタボケライフ 最高レート2288.19
・大喜利名人維新 トロフィー7個獲得
・大喜利W杯2020 チームジャマイカ(ふふふさんとのコンビ)として優勝
・夜枕ギリーさんのぶいばな99 総合採用数1位
・木曜屋杯 1位獲得10回


などがあります。この他にも印象にあって挙げたいものはあるのですがひとまず……。 いずれも毎日大喜利をやるようになって以降の成果なので、やはり継続は力なりなのかも知れません。

Q2.大喜利を始めたキッカケは?


先ほど話に出した2007年2月頃に、当時2chのニュー速VIP板にあった大喜利を行うスレッドを見かけて、それがきっかけでした。スレ内で誰かが出題をしてそれに皆で回答し、出題者がベスト回答を決め、そのベスト回答者がまた出題をする。そんな形式だったと記憶しています。 何度か参加している内にそのスレの誰かがフリーの大喜利CGIサイト(当時はいくつもあったらしいです)を見つけて引っ張ってきて、以降は今なお続く3分大喜利のような形式で大喜利をするようになりました。全くの同期で今も大喜利で活躍されている方ですと、テリーさん・警備員さんなどがおります。 大喜利CGIの初期は「もょもと@」という名前でやっていて、のちに「エコノミー@VIP(当時は所属する板名を後ろに付けるのが半ば慣例でした)」をメインにするようになり、そのエコノミーという名前が今も続いています。

Q3.大喜利の回答を考える時に意識してること


傍からどう見えるかはともかくとして、僕は場によって適材適所と言いますかボケの発想の仕方を結構変えているつもりなので「これを意識した発想を」となる部分は中々ないのですが、あえて1つ挙げるなら「可能性の追求」でしょうか。

穴埋めや画像など形式に限らず、お題に使われているワード・受け取った情報・感じ取った雰囲気などから「このお題ならばこんな発想が許される、こんなワードが違和感なく使える」と踏み切れそうな限界を探り、自然と他の人達と良い意味で差別化できるような回答を見つけるようにしています。(もちろん、あくまで「発想」の限界なので伝わるような文章にすることは前提です)

この限界点の深さは(それぞれが持っているとすれば)人によって変わりますし、同じ人でもその時の調子によって変わります。例えば大喜利の全くの初心者であれば、お題の限界を探るよりお題から一歩も動かないようなとても近い発想の方がよくわかって面白いでしょうし(これは当然のことであり、全く悪いことではないです)、逆に大喜利を飽きるほど突き詰めている練度の人たちならば、いっそその限界点をはみ出て意味不明とも取られがちなボケを出すことが理想だったりもするでしょう。(これはサイクルの早さも相まって、近年の3分大喜利で一番よく見られる形ではないでしょうか)

また、上記のような雑多な参加者がどれくらいの比率で集まって採点、投票するかの外部要因によっても変わるというか変えられます(参加者数や参加者層が安定しないネット大喜利はここがかなり大きなポイントではないでしょうか)。なので結局は、これを意識しても今までより特別強くなったりあるいは弱くなったりはしないのかも知れません。しかし僕としては、この可能性を追及する作業を取り入れてから自分自身で自覚できるくらい競技としての大喜利も感性としての大喜利も理想に近くなった、と感じています。

ただその追求した可能性の限界を常に出せばいいと言う訳でもなく、回答に普遍さを求めて文章の繋がりや笑えるポイントをわかりやすくする作業が必要な機会も多々あります(体感では、むしろこの機会の方が過半数より多いです)。自分の感性とお題とのバランスを取る作業、とも置き変えられますかね。

とは言え最初から普遍さばかりを求めていると自分の考え方が縮こまっていき、過去の自分と同じようなボケを繰り返すばかりになる、と経験上考えています。それでも上位のボケを作れたりはしますが、本当に勢いのある人たちが繰り出す独創的なボケには叶いません。なので一度は限界までボケを追求した上でさらに悩んでバランスを取って、その結果がわかりやすかったり過去の自分のようなボケならばそれでも良し、と自分はしているつもりです。(個人的な話なのですが、現状の僕はここまでつらつら呟いてきた作業を少々サボって、考案即出しみたいなときが多いように文章を見ていて気付きました。反省です)

Q4.あなたのマイベストボケを教えてください


成績としてのベストボケとなると、やはりボケクエスト4の予選1試合目グループDのボケになりますね。

【お題】 サーカスの開演前に流れた不穏なアナウンス

車で来られた方へ。その車も出てきます

ボケクエスト4 予選1試合目グループD

当時とんでもない参加人数だと言われていた大会の1発目で結果を残せたのは間違いなく嬉しかったです。チームメイトから「これは間違いない」と背中を押されその通りになって、ツイッター上でも話題にしてくれた方が結構いたらしくて、当時の僕はどう自慢すればいいかわからず変なことになっていました。

あと印象としてのベストボケで一つ。ネタボケライフの2286回は結構気に入ってます。

夕刊ってなんだい、気持ち悪い

ネタボケライフ 2286回

色々と振り返って語りたいことはあるのですが、ともかく無駄な部分は全部削って必要な部分は全部研ぎ澄ましたような(などと自分で言うのはとても恥ずかしいですね)このボケは今の自分が作ろうと思っても無理じゃないかな、という気もしています。

それと完全に思い出としてになりますが、そのベストボケも一つあげさせて下さい。ネタボケライフの1566回です。

【お題】ひよこは殻のなかで何をしてるの

くしゃくしゃになった移動サーカスのポスター読んでる

ネタボケライフ 1566回

当時はとにかく、なんとなく好きなボケをそのまま出すことが多かったのですが、これで始めてネタボケで1位を取れたことは今も思い出に残っています。ヒヨコの生き甲斐さんがボケクエスト4で同じチームになった時にこのボケをブログで紹介してくれたのも、今になって嬉しかったですね(それから当時はちょこちょこ見ていた2chのネタボケスレで、この時「おめでとう」と言ってくださったどなたか。ありがとう)

Q5.あなたが好きなボケを教えてください


5つほど挙げさせていただきます。まずはペニ森さんのネタボケ第1034回のボケです。

【お題】「退屈新聞」一面には何が書いてある?

ペニ森ん)

ネタボケライフ 1034回

これ多分本気でツッコもうと思ったら100個はツッコめるポイントあると思うんですよね(馬鹿男さんのコメントも凄く好きで、これのおかげでさらに10個はツッコミポイントが増えています)。 ペニ森さんは他にもたくさん有名なボケがありますけれど(ネタボケだけでもトールボーイやチャカ崎やツボ黄門など。ツボ黄門は僕が好きなだけなのですが)、僕はこれを見たとき自分の意識の中に一切ない場所から強引に笑いの塊をグシャっと叩きつけられたような衝撃があって、「人のボケを見る」という当たり前の行為をこのボケで始めて明確に意識したのを覚えています。 思い出補正もあるかも知れませんが、もう一生僕がこれより好きなボケは出てこないのではないでしょうか。

それから、悠祐ゆっけさんのボケクエ3決勝3回戦グループBのボケです。

【お題】占い師「もう占いなんてやらない!」 何で?

部活帰りの子への大盛り、みたいなものが占いには無い

悠祐ゆっけさん)

ボケクエ3 決勝3回戦グループB

これは前述のペニ森さんとは違って、最初きちんと凄さを受け止められませんでした(当時の僕には3点しか付けられなかった)。しかし上位を意識した大喜利をし始めていた当時の自分にとって、このボケの他から一歩突き抜けた発想と構成は大喜利を噛めば噛むほどわかる凄さがぎっしりと詰まっていました。 何故占いと大盛りが一文で共存出来るんだろう、素晴らしい。 このボケが自分の中で4点どころか5点を付けたくなるような評価になったとき、僕自身の大喜利観と発想できる可能性の力も一気に広がったような、そんな感想です。

ジャスミンさんの大喜利W杯2020の予選1回戦2試合目グループBのボケも、とても心を動かされました。

先生いつ産休終わるんですか見てもらいたいおれがたくさんあります

ジャスミンさん)

大喜利W杯2020

大喜利においてボケ単体で状況が完結してしまわず、そのバックボーンがいくつも想像できるようなボケは非常に好みなんですが、中でもこれは文章としてのリアリティと面白さ(心を動かされるという面白さです)がどちらも100点満点で101点以上であると思いました。この子と産休前の先生の、特にドラマチックではないけど何もない訳でもない学校の日常を定点カメラでずっと覗いてみたくなるような、穏やかさと力強さが非常に好きでしたね。
これも5点を付けたかったです。

リアリティの部分で「すごい」と思ったのは、アオリーカさんのぼけおめというサイトでのメジャーリーグ262戦のボケです。

【お題】サザエさん一家と戦うときの注意点は?

「ぼくは弱点博士」みたいな話挟まれて一気に不利になる

アオリーカさん)

ぼけおめ メジャーリーグ262戦

僕が詳しくないだけであればすみませんが、このボケ以上にサザエさんに本当にありそうなタイトルの中心を射抜いたものはそれまで見た事がありませんでした。このタイトル一つだけで、お題の特異な状況が一気に身近に、実際にテレビ放送であった出来事かと思えるレベルにまで引き上げられた気がしました。 もちろんリアリティの部分だけじゃなく、ボケ自体も非常によく出来ています。サザエさん側のペースに巻き込まれたらもう終わりなのよ。 素直に笑えました。

僕は最初の大喜利CGIの頃から通して3分大喜利をそれなりに経験してきたのですけど、中でも印象に強いのは大喜利プラスの夜警さんのボケです。

ごはん獲得ならず

夜警さん)

大喜利プラス

近年の3分大喜利のサイトは、僕が3つ目の質問で触れたお題の限界点から完全にはみ出たようなボケが増えてきているように思えるのですが、これは意識して正統派のボケばかり拾っていた当時の僕でも「なんだこれは」とめちゃくちゃ琴線に触れました。 獲得できないとこうなるんだ。なんなんだ。 しかし、こういったボケは共通のお題があるからこそ「なんだこれは」の度合いがより強まり評価が高まるもので、そういう意味では完全にお題からはみ出たボケなど存在しないのかも知れませんね

それとこれはきちんとソースを提示できないのでおまけとしてなのですが、昔(10年以上前です)ぼけおめに数回だけ参加した時に「リスは見ています」というボケが1位だったのが未だに印象に残っています。本当に僕が未熟な時期で、1から10まで「なぜこのボケが上位なのか」を全く理解できなかったことを覚えています。 ある意味では、ここが僕にとってのネット大喜利のもう1つの入り口だった気もしています

Q6.あなたが好きな(もしくは最近注目してる)大喜利プレイヤーを教えてください


僕は1つでも心を動かされたボケがあれば大体その人を好きになってしまうので、沢山います。特に上記の5ボケはどれも100点を超えるくらい好きなので、ペニ森さん・悠祐ゆっけさん・ジャスミンさん・アオリーカさん・夜警さんは5人とも当然好きです。

それ以外ですと、ふふふさんですね。何度かチームとして大喜利をする機会があって、その度に本当に全部で「先を行かれてるな」と思わされました。特に大喜利W杯2020で組んだ時は、僕の想定から外れたボケをいくつも持ってきてそれがしっかり面白く強かったり、僕が想定できるボケだったとしても、狙っては出せないその最上級を持ってくる方でした。

【お題】コンビニ殺人事件について教えてください

ずっと弁当迷ってたから楽にしてあげた

(ふふふさん)

大喜利W杯2020

このボケをさらっと持って来られたときは、チームメイトながらお手上げだと思いましたね。

それから2の人夜のあきらめの2の人)さんも好きです。今はあまり表立って大喜利をされていませんが、一時期大喜利PHPやネタボケなどで(以前の僕はその2つのサイトくらいしかまともにやっていなかったので)非常に隙間を突くようなボケを繰り返されていて、ずっと気になっていました。

【お題】あなたが見たUFOの特徴を教えてください

鹿(すいませんつい勢いで・・・ボケ変えます)牛

夜のあきらめの2の人さん)

ネタボケライフ 1652回

自分の大喜利の価値観がかなりフラフラしていた時期に大好きだったボケなのですが、今でも好きなままです。

注目してる大喜利プレイヤーはセット増さん、たきざきさん、無償の愛撫さん辺りでしょうか。

セット増さんは以前、bgrというサイトの何かのあるある企画があった時にこっそり覗いたら「凄い!」と思わされる回答をされていました。いたのですが、どんなネタだったのかをきちんと覚えていません……(ログも残っていないので探せませんでした)。これは僕の老化のせいです、本当に申し訳ない。でもこれ一つで未だに気になる存在になりました。

たきざきさんは好きな回答もいくつかあったのですが、それよりも全体のボケを作る方向性が好みでした。「そうだ、このお題ならそこ狙いたいよな」みたいな共感をよく持った覚えがあります。今でも充分活躍されてるのですが、この方はもっと面白く強くなる人だな、と思っています。

無償の愛撫(現:ミモザ名前)さんは面白い方だとは思っていたのですが、このインタビューに取り組んでる最中に藤平カップという企画でチームを組む機会がありまして、とにかくボケが想像を超えて面白かったです。特に没ボケで、変な言い回しですけど凄すぎて出せないのが1個ありました(申し訳ないけどここには書きませんが)。是非どこまでも行って欲しいです。

Q7.今後の大喜利の目標はありますか?


とにかく、1日でも長く大喜利を続けていきたいですね。 もちろん今でもいくつも大喜利のサイトに参加していて「良いボケを出したい」だの「上位を取りたい」だのはあるのですけど(特にここ最近、「強く面白くなりたい」という欲がまたかなり高まってきているのを感じています)、僕は何事も継続していないとあっという間に元の木阿弥になってしまうタイプなので、成績やノウハウ以上にこれまで自分なりに色々と試行錯誤してきて辛かったり楽しかった沢山の思い出自体を簡単に無くしてしまうことが、現状とても惜しいと思っています。
以前は1年以上大喜利に全く触れなくても平気な時期なんかが何度もあったのですが、今はそれはちょっと考えられないなという場所に立っています。

それと、生大喜利には一度参加してみたいですね。動画やレポ記事などはちょこちょこ見させて頂いてますが、やはりその場の雰囲気はどのようなものなのか気になります。 まずは見学から、とも思うのですが田舎に住んでいるのでその一歩目がなかなか踏み出せないのですけれど……。

Q8.最後に何か一言お願いします!


だいぶ長々と私見を呟いてしまいました。長い割にあまり面白くないことばかり呟いてしまっているかも知れません。ただ、読んでいる方にとって1箇所でも関心を持てるような部分があれば幸いです。 大喜利は趣味であり、趣味は人生だと思っているので、結局今の僕はどれだけ遠ざかっても大喜利からは完全に離れられない体になってしまった気がしていますし、僕の好きな大喜利をしている方たちもそうであればいいな、と片隅で思っています。 これまでのGiriNewSのインタビューはどれも非常に興味深く面白かったので、今後もこの企画が長く続いて色んな方のお話が聞けることを楽しみにしたいです。

笑モさん、今回のインタビューに選んで頂きありがとうございました!



ウォーリーを探さないで


エコノミーさん、お忙しい中インタビューを引き受けてくださりありがとうございました!

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