回答の改変について-自分にない発想の回答を作る-

理論

こんにちは、とけつだいこんです。今回は、自分にない発想の回答を作る方法について、実践的に説明したいと思います。

はじめに


突然ですがみなさん、「ネット大喜利はギャンブル」そう思っていませんか?
自分の回答が上位だったり下位だったり、こんなのギャンブルだと思いたくなる気持ちは確かに分かります。
しかし、個人的にはネット大喜利はガチガチの実力ゲーだと思います。
では、どうしてネット大喜利がギャンブルのように捉えられてしまうのでしょうか?
それは、「複数の評価軸が同時に存在しているから」だと私は思います。
ネット大喜利では、回答に点数をつけると一口で言っても、様々な面から回答を評価することができます。
例えば、

  • 笑えるかどうか
  • 上手いかどうか(「上手いこと言う」の上手いです)
  • 発想が非凡かどうか

などです(まだ言語化されていない評価軸がおそらくある、というのがネット大喜利の回答評価をより複雑にしているのかもしれません)。つまり、100m走のように、より速く駆け抜ければよいというだけではありません。美しいフォームも評価の基準になるし、もしかしたら人柄も評価対象なのかもしれません(あくまで例えですが)。
しかし、これを明確に理解せず、自分が重きを置いている評価軸でだけ回答を考えてしまうことが多々あります。
その基準では仮に優れていたとしても、別の基準で劣っていたとしたら、自分の順位の方が低くなる可能性はあります。
自分が重点を置く評価軸があるのは素晴らしいことだと思いますが、他の評価軸もあることを認識していれば、その回答が上位に来ていることも「理解」はできるのだと思います(納得できるかは別かもしれませんが)。

前置きが長くなりましたが、ではそんな評価軸が複数存在しているネット大喜利で上位を取るためにやるべきことは何なのか個人的に考えてみました。
それは、「自分の外から回答を作る」です。正直、意味がわからないと思います。
何が言いたいのか説明します。「自分の重きを置いている評価軸に則した回答ばかり作ってしまう」ということを問題と捉えた時、自分の頭の引き出しの外から回答を作ることができれば、また別の評価基準にも影響を与える回答ができ、それが解消されるはず、ということです。

要するに、自分が普段考えないような回答を作る方法があればいいなー、ということです。
今回は、このように自分の考えの外から回答を作る方法を紹介したいと思います。

回答を改変する


自分の発想の外から回答を作る方法、それは見出しに書いた通り、ズバリ「回答を改変する」ことです。
ある一つの回答を起点に、複数の回答を生み出すことができるということです。この改変をある意味「機械的」に行うことで、自分の発想の外から回答を作り出すことができ(る可能性があり)ます。
パターンとしては大きく分けて2つあると思います。実際の回答で説明します(今回は、例として自分の回答を使わせていただきます)。


【お題】あとで師匠からめちゃくちゃ怒られた落語の内容

正座崩すために不良の登場を多めにしてた


パターン① 全体の意味が変わらない改変


こちらは2つの内簡単な方のパターンです。全体の意味を崩さないようにワードを変えるというのは、回答がより分かりやすくなったり、より読みやすくなったりするパターンを見つけるのに適しています。
例えば、「不良→ヤンキー」「崩す→止める」などです。
このように回答にぴったりハマるワードが他にもあるかもしれないので確かめ作業として有効だと思います。
自分で考えているから発想の外じゃないんじゃないか?と思われるかもしれませんが、これは類義語探しに近いのでそういう意味では、お題がなくてもできる改変です。つまり、お題に対する思考が不必要な、機械的作業だと言えると思います(これやったら分かるんですけど、結果的にお題を見て噛み合わなくなるパターンあります)。

ちなみに、この改変のパターンはより大きい括りで行うこともできます。
例えば、今回の回答だと「〇〇するために、〇〇の登場多めにしてた」という構造になってて、この〇〇同士の相互関係が崩れなければ全体の意味としては変わらない、というふうに考えることができます。
そうすると、前半の〇〇の中身を「落語をする中でできそうな行為」に限定して、色々改変してみることができます。「着物脱ぐために赤ちゃんの登場多めにしてた」とかです。
回答の意味自体は変わってないと思います。

パターン② 全体の意味が変わる改変

こちらのパターンで改変する方がより発想が飛んでるように見えるかと思います。
例えば、
改変例(1)「正座崩すために不良の登場を多めにしてた→正座をさせるために不良の登場を多めにしてた」
改変例(2)「正座崩すために不良の登場を多めにしてた→正座崩すために不良と登場してた」
みたいな感じです。例としてめちゃくちゃ適当にやってるので完成度には目を瞑ってもらえるとありがたいです。
もともと、「不良の役をすれば行儀良くしなくてよくなる」という発想の回答でしたが、元ある回答から一部分を少しだけ改変することで別の意味の回答になっていると思います。
この場合注意しなければいけないのは、「意味を考える→改変する」の手順ではなく、「改変する→意味を考える」の手順である必要があると言うことです。なぜかというと、「こう変えるとこういう意味になるから・・」というように考えながら改変することは、結局自分の発想の外にはいけないからです。
このような改変は普通に有用ですが、自分の発想から飛び出すための改変を前提とするならば不適だということです。
コツ?としては、いっぺんに大部分を改変してしまうと、「考えてしまう」可能性が高くなるので、まずは「一部分を単純に」変化させるのがいいと思います。例えば、

  • 別の助詞を使ってみる(「の」→「と」、「を」→「が」など)
  • 文の順序を逆にしてみる(主語と目的語の交換など)

このようなやり方が挙げられます。もちろん、単純に助詞を変えたり、語順を変えたりすると文章として不成になる可能性が高いので、それはその改変と同時に文章として最低限意味が通るように調整する必要はあります。
改変してから意味を考えた時、何か面白いように捉えることができる回答になっていれば儲けもの、みたいな感覚です。

ちなみに、この後パターン①を使うと、回答がよりしっくりくるように調整できます。
「正座をさせるために教師の登場を多めにしてた」(「不良→教師」の改変)
などとすると、動詞と名詞の繋がりがよりしっくりくるようになりました。
最初の回答とは全く違う、よくわからない状況が生まれているので普通に考えると生まれない回答を作ることができました(面白いかどうかは別として)。

まとめ


長々と説明したので、回答の改変についてまとめたいと思います。

  • ネット大喜利には複数の評価軸がある
  • 自分の評価軸に偏らないためには「発想の外」から回答を作る
  • 「発想の外」から回答を作るやり方として回答の改変がある
  • 「意味を変えない改変」と「意味が変わる改変」がある
  • 「意味を変えない改変」は回答のしっくり感を上げるのに役立つ
  • 「意味が変わる改変」をする際は改変してから意味を考えるよう注意する

ポイントとしては、このような感じになるかと思います。
勘違いされないように言っておきますが、この改変のやり方はあくまで回答を自分の考えの外側から生み出す方法の一つとして自分がやっていることを紹介しているだけであり、必ずしも素晴らしい回答を作り出せる方法というわけではありません。
ただ、自分の発想の外から回答を作るというシステム上、かなり脳死に近い感覚で色々な回答を生み出せるというメリットが副次的についてきます。

お題から遠いところで回答したいとか、ネット大喜利的文脈についていけないと思うことがあれば、試してみるといいかもしれません。

さいごに


余談にはなりますが、複数の評価軸がある(と私は思っています)ネット大喜利で、安定的に結果を残すのは容易なことではありません。
今回は、自分の考えの外から回答を作ると言うやり方を紹介しましたが、これは結果を求めてネット大喜利をしている私が使っている、いわば大喜利ツールです。
私以上にいろいろなことを考えながら大喜利をしている人がいるはずで、その人たちがネット大喜利で強者であるのは正しく「実力」であると思います。ネット大喜利は決してギャンブルではないと私は信じています。
より良い回答を作るために考えるのがやっぱり楽しいです。もちろん好成績を取る回答だけが「良い回答」だとは思いません。それぞれが好きなやり方でネット大喜利に親しむことができればそれが一番だと思います。

とけつだいこん

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